血圧が高いとデメリットだけのように感じますが、少しはいいことがあるようです。
それは認知症リスクの低下です。90歳代という超高齢の場合ですが、血圧が高目の方が認知症のリスクが低いとのことです。
この記事の目次
血圧は上下に変化するもの
まず、最初にお話しするのは血圧は上下するものということです。
一日の中でも朝は身体を動かすために血圧を上げて、戦闘モードにするのが普通です。
反対に睡眠する時は血圧は下がるものです。
また、イライラしたり、喫煙、おしゃべりなどの行動も血圧を上げます。
正しい血圧を測る時は、リラックスするようにと言われるのはこのためです。
つまり、血圧は大事な健康のバロメーターですが、あまり血圧の上下に一喜一憂する必要はないということです。
年齢によって血圧が上がる理由
そんな変わりやすい血圧ですが、かなりの確率で血圧が上がる要因があります。
それは加齢です。
必ずしも歳を重ねると血圧が上がるというわけではありませんが、かなりの方が高齢になると血圧が上がります。
どうしてでしょうか?
歳を重ねると皮膚などと同じように血管もしなやかさを失います。
そうなると、硬くなった血管から血液を送り出すために多くの力が必要になるのです。
したがって、血圧が上がるというわけです。血圧が上がらないと身体の機能を維持するのに必要な血液が不足してしまうため、血圧が上がるのは必然なのです。
高齢・血圧・認知症の関係
ここで気になるデータがあります。
米カリフォルニア大学アーバイン校教授のMaria Corrada氏が発表データになります。
認知症のない90歳以上の対象者559人の血圧や認知症について追跡調査したところ、平均2.8年の調査期間中に40%が認知症を発症。しかし、80歳以降に高血圧を発症した人は、90代で認知症を発症するリスクが正常血圧の人に比べて42%低く、90歳以降に高血圧を発症した人は63%も低かった。
ある程度の年齢に達すると、血圧が上がります。血圧が上がらないと必要な血液の循環が維持できないためです。脳などの血液量が不足してしまうと認知症のリスクが高くなります。
したがって、高齢の方の血圧は高目の方が良いという理屈になりますが、脳梗塞、心筋梗塞のリスクもありますので、動脈硬化には注意が必要です。そのまま全てを信じるのは危険と考えます。
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