あなたが高血圧症と診断されたとします。
しかし、その原因のほとんどが実は、はっきりしません。
そのところは、「本態性高血圧と二次性高血圧」に書きましたので、
そちらをご覧ください。
ここでは血圧を上げる要因とあるもの、または、血圧が上がり易い人について、
説明します。
これは、ご存知の方も多いと思いますが、
塩分の取り過ぎは確実に血圧を上げます。
その理由としては、塩分を取り過ぎると、血液の塩分濃度を一定に使用として、
水分を蓄えます。
水分を蓄えるということは血液量が多くなりますので、
血管の太さが同じで、血液量が増えますので、血圧が上がることになります。
また、血液の老廃物(余分な塩分、水分も老廃物です)を排出する機能を
担っているのは、腎臓ですが、大量の塩分だと、腎臓の処理能力を越えてしまい、
ますます、老廃物を排出し難くなり、血圧が上がるという悪循環になってしまいます。
元々、生物は海から生まれたものです。
したがって、体の中に海と同じ環境を持っています。
自然と、体は塩は蓄えやすいは仕組みになっています。
ちなみに、厚生労働省は一日当たりの目標塩分摂取量は
男性で8.0g未満、女性で7.0g未満(2015年現在)としています。
人間は1日当たり1gあれば十分という統計もありますので、
塩分の過剰摂取には気を付けましょう。
肥満の方の血圧が上がり易い理由ですが、これも腎臓に関連します。
肥満の方はそれだけで腎臓に負担がかかります。腎臓にも脂肪がつくことにより、
腎臓の機能が低下します。
すると、血液の老廃物である余剰な水分や、塩分が排出できなくなるため、
血圧があがることになります。
また、体が大きいと本来の必要量以上に血液量が増えるため、
心臓から血液を送り出す際に大きな圧力が必要となり、血圧が上がることになります。
適正体重はBMIで算出できます。
BMI= 体重kg ÷ (身長m)2
BMIの適正値は18.5~22ですので、それ以上の方は肥満になりますので
減量するようにしましょう。食べ過ぎると自然に塩分の過剰摂取にもつながりますので。
これはどうしようもないのですが、加齢も血圧を上げます。
血管が老化すると、弾力性を失います。
また、血管の収縮をコントロールする「平滑筋」が正常に機能しなくなり、
収縮異常も起こります。
血液の流れる量は一定でありません。
心臓の収縮によって、血液の流れる量が変わります。
普通は、血液の流れる量が多くなると血管が拡張しますが、
加齢により弾力性を失ったり、「平滑筋」の機能異常が発生すると、
うまく拡張できなくなり、血圧が上がることになります。
これも腎臓に関連します。
ニコチンは、腎臓を刺激し、血管を収縮させるアドレナリンやノルアドレナリンを分泌させます。
そうすると、心臓が今まで以上の力で血液を送り出さなければならなくなり、血圧が上昇します。
さらに喫煙をすると、一酸化炭素の摂取量が増え、ヘモグロビンが酸素を運ぶ働きが鈍くなり、
血液中の酸素が減り身体が酸欠状態になります。
酸欠状態を対応しようと、心臓への負担が大きくなり、
血圧が上昇します。
1日に何回も喫煙をすると体には大きな負担になります。
遺伝に関しては、高血圧になる素因を子供が持つ確率は
統計的に以下のような結果が出ています。
・両親とも高血圧の場合、 : 1/2
・親のどちらかが高血圧の場合 : 1/3
・両親のどちらも高血圧でない場合 : 1/20
また、ストレスがかかると、体が戦闘モードになり、全身に血液を巡らすために、
血圧を上げます。
ストレスに対する正常な機能ですが、過剰に反応しますと、
血管にダメージが蓄積しますので、スポーツ、趣味などで、
リラックスする時間を大切にしましょう。
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[…] (高血圧の原因についてはこちらもご覧ください) […]