減塩は健康に欠かせない習慣というのは、
今や世界的な常識になりつつあります。
減塩は正しい行為ではありますが、正しく理解する必要があります。
なぜならば、塩は私たちが健康に生きるために、
なくてはならないものだからです。
したがって、行き過ぎた減塩は決して健康に良いものではありません。
正しい減塩とは塩の量だけにとらわれず、塩の質にも目を向けることが、
大切です。
ここで、ちょっとした豆知識です。
古代ローマでは兵士への給料が塩(SALT)で支払われたといわれています。
ローマ時代の人たちにとって、塩がいかに大事なものであったかがわかる逸話です。
また、彼らは緑黄野菜に塩を振り、にがみを消して食べるという料理法を考え出しました。これがサラダ(SALAD=塩を振るという意味)の始まりです。
日本ではローマの人たちよりさらに優れた食べ方を考え出しています。
それが「塩漬け」や「浅漬け」と呼んでいるものです。
塩を振った野菜を漬け込み、保存して乳酸発酵を起こさせることで雑菌を
排除して腐敗を防ぎ、なおかつその乳酸菌の働きで腸の状態を整えることも
同時に行っていました。
どこまで意識してい実行いたかは不明ですが(恐らく生活の知恵だと思われます)、
これはサラダにも勝る発明品だといえます。
身体に悪い塩とは、ズバリ「精製塩」です。
日本では塩の専売制のもと、1972年以来、ほぼイオン交換膜法という
日本独自の方法で海水から作った高純度の食塩のみ
(塩化ナトリウムの塊)が生産・流通してしまいました。
塩ではなく人工のいわゆる塩化ナトリウムです。
これは、身体に必要な天然ミネラルが取り除かれてしまっており、
身体に強い悪影響を与えます。
血圧との関係から言えば、身体のナトリウム濃度が高くなりすぎてしまい、
その濃度を一定にしようとするため、血液量が増え、
血圧が上がることになっています。
からだによい塩とは、「天然塩」です。
本来の塩とは、塩化ナトリウム以外に、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、
硫酸カルシウム、塩化カリウムといったミネラルの塊です。
微量な元素まで含めると100種類以上の物質が含まれているのです。
さまざまな病気を予防するミネラルの貯蔵庫なのです。
本当にいい塩とは「体の体液のミネラルバランスに近い塩」です。
身体にいい塩でしたら、一日当たり20gまで摂取しても、
身体には影響はないと言われています。
塩を買う時はなるべく天然塩を選ぶようにしましょう。
また、外食や加工食品で使われている塩は「精製塩」が
使われている可能性が極めて高いです。
口に入るものを全て手作りでというのは、
現代社会では現実的ではありません。
したがって、減塩という基本をまもりつつ、
自分で買う塩は「天然塩」を選ぶようにしましょう。
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