ACE阻害薬はARBと同様に血管の拡張することによって血圧を下げます。
人間の体には血管の太さを調整する仕組みがいくつかあります。
その一つは、交感神経です。
交感神経に作用して、血圧を下げるのがβブロッカーです。
その他に、アンジオテンシンⅡという体内物質が血管を収縮させます。
ACE阻害薬はそのアンジオテンシンⅡができる量を少なくします。
ちなみに「アンジオ」は「血管の」という意味で、
「テンシン」は「緊張される元」という意味です。
すなわち、「アンジオテンシン」は「血圧を上げる元」という意味に
なります。
ACE阻害薬の作用を理解するために、身体の機能の相関関係
(作業機序ともいいます)を分かりやすく説明します。
まず、腎臓は体液の循環関係が悪く悪くなると、十分な量の尿の排出が
できないため、血圧をあげようとします。
(腎臓と血圧の関係はこちらをご覧ください)
その時にレニンという物質が作られますが、レニン自体には、
血圧を上げる作用はありません。
レニンはアンジオテンシンノーゲンという物質を
アンジオテンシンⅠという物質に変換させます。
まだ、アンジオテンシンⅠでも血圧を上げる作用はありません。
アンジオテンシンⅠは変換酵素(ACE)により、活性化され、
アンジオテンシンⅡに変換します。
このアンジオテンシンⅡが血圧を上げる作用があります。
(ここまで長かったです・・・)
ACE阻害薬はこの変換酵素(ACE)の作用を妨げることに
よって血圧を上げない→下げるのです。
(アンジオテンシンⅠと変換酵素(ACE)の結合を邪魔するのが
ARBです)
ACE阻害薬にも副作用というか、血圧を下げる以外の作用があります。
その一つは空咳が出るということです。
しかしながら、咳には異物を排出するという作用があります。
特に高齢者の方には、誤嚥性肺炎を防ぐという効果もあります。
ただ、空咳が気になる方はACE阻害薬をやめれば、止まるという実例が
あります。
もう一つ、気を付けることですが、肝臓の機能に作用しますので、
肝臓機能が良くない人が使用する場合は、医師と相談して、より慎重に
する必要があります。
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