高血圧の合併症として最も危険な病気の一つの心筋梗塞。
その危険な理由は致死率の高さです。
(心筋梗塞についてはこちらをご覧ください)
では、その怖い心筋梗塞ですが、血圧がどのくらいだと心筋梗塞に
なるリスクが高まるのでしょうか。
少し古いですが2008年の研究です。
5,494名の日本人を対象に、血圧のステージと
心血管疾患(心筋梗塞、脳卒中など)のリスクの関連を検証しました。
血圧のステージとは、高血圧治療ガイドラインにおいて血圧の高さを6段階に区切ったものです。
分類 | 収縮期血圧(最高血圧) 拡張期血圧(最低血圧) |
至適血圧 | <120 かつ <80 |
正常血圧 | <130 かつ <85 |
正常高値血圧 | 130~139 または 85~89 |
I度高血圧 | 140~159 または 90~99 |
II度高血圧 | 160~179 または 100~109 |
III度高血圧 | ≧180 または ≧110 |
研究の結果は以下の通りです。
「至適血圧群と比較して、心血管疾患リスクの多変量ハザード比
(95%信頼区間)は、正常血圧、正常高値血圧、I度高血圧、II度高血圧以上で
それぞれ、
男性では2.04(1.19-3.48)、2.46(1.46-4.14)、2.62(1.59-4.32)、3.95(2.37-6.58)。
女性では1.12(0.59-2.13)、1.54(0.85-2.78)、1.35(0.75-2.43)、2.86(1.60-5.12)であった。
各血圧カテゴリーにおける心筋梗塞と脳卒中のリスクは心血管疾患リスクと類似していた。」
少し難しいですね。(^^;
分かりやすく言うと、心筋梗塞や脳卒中のリスクは、
◆男性 : 血圧120/80以上のステージすべてにおいて高い
◆女性 : 血圧160/100以上でのみリスクが高い
男性は、血圧120/80未満より少しでも高いと、正常範囲内の血圧であったとしても、
心筋梗塞や脳卒中の危険が高くなるという論文です。
自分は高血圧と診断されていないから大丈夫と安心せずに、
血圧が少し高い人は気を付けましょう。
スポンサーリンク